第18回 犬の鼻が濡れているのは、なぜ?
犬の鼻を見てみると、黒く湿っています。
犬の皮膚は通常、被毛に覆われている状態ですが鼻と足の裏パット部分は黒い特殊な構造になっているのは一目瞭然かと思います。
鼻の黒い部分は鼻鏡と言われ、犬の生命線でもある臭いを敏感にするため腺が分泌し常に濡れている構造になっているのです。
それでは、鼻が濡れていないことがあるのはなぜでしょうか?
生理的には、
- 加齢:年齢により腺の分泌が悪く、乾燥していることが見受けられます。ただ、加齢で全員が濡れていない訳でもありません。
- 睡眠時:神経的にリラックスしている状態では濡れていないことが多いです。しかし、睡眠の状態によっても変わります。
- 運動時:あまりに激しい運動をすると乾くことがあります。脱水していることが考えられます。
病的には
- 脱水:脱水とは純粋に体に水分が足りてない状態で、非常に危険な状態です。脱水が引き金になり持病が悪化、もしくは熱中症など命の危険性もあります。
- 鼻鏡の病気:皮膚病や腫瘍など様々な状態が予想されます。
上記からも、一番可能性が高いのは脱水です。
病気で鼻が乾いているというのもあながち間違いではないことがわかります。
鼻が乾いている状態であれば、まずはしっかり水分を摂らせ、それでも改善されない場合は動物病院を受診しましょう。