第17回 犬は味覚を感じることができるのか?

味を感じるために必要な、舌の表面にある味蕾は犬にも存在します。

味蕾の数は人が1万個、犬は約2千個、猫は約千個と言われています。

味蕾の数からも人よりは味にうるさくなく、猫よりはうるさいと言ったところでしょうか。

今まで犬は味には鈍感と言われてきましたが、果たしてそうでしょうか。

環境が室内環境に変わり、手作り食などが出てきている状況、更には病院での経験上で考えてみると人が美味しいとされるものを好む傾向は間違いなく出てきていると感じています。

また、犬は甘いものを好むと言われています。

確かに、誤食での診察時に甘いチョコレートやおまんじゅうなど甘いものが多いように感じますし、来院した犬は満足げな子もいれば、食べ過ぎて気持ち悪い子もいます。

甘いものは比較的好きと言えるでしょう。

そもそも味蕾が存在する最も重要なことは、自分にとって害がある食物かどうかの判断を的確にすることにあるようです。

腐ったものを食べないように酸味に関しては敏感のようです。

その他の塩辛味、苦味に関しては鈍感と言われています。

このようなことからも、甘みのあるものが好きと言えるかと思いますが、あまり甘いものをたくさんあげると糖尿病や膵炎などを引き起こす可能性はあるため、注意が必要です。