第15回 尿石症(尿路結石)の診断と治療
冬場に飲水量が減ってしまったら、次の症状が出ていないかどうかを確かめてください。
- トイレに頻繁に行く
- 室内や散歩でトイレを何度もする
- 尿の臭いがきつい
- 尿の色が濃いもしくは赤い
- トイレでずっと尿を催す格好をしている
- 尿をした時にキャンと鳴く
このような症状が出た場合は、尿石症の可能性があります。
即座に動物病院に行きましょう。
そこで、どのような検査を行うかというと。
- 尿検査:
必ず行いたいですが、尿が採取できないこともしばしば。
結石などの原因を探ります。 - 超音波検査:
膀胱内及び腎臓など尿路に結石がないかを画像診断します - レントゲン検査:
結石が映し出されないこともありますが、造影検査などを行いながら結石の有無を調べます - 血液検査:
排尿困難により、急性腎不全などになっていないかどうかを探ります。
その他、別の疾患がないかも探る。
このような検査を組み合わせ、尿路結石の存在場所により治療を選択していきます。
犬の尿路結石の80%以上がストルバイトもしくはシュウ酸カルシウムのどちらかであるため、食事療法や原因となる疾患を治療することが主な治療法となります。
また、腎臓や尿管などさらには膀胱、尿道にある結石が二次的に弊害になる場合は外科的に取り除くことも少なくありません。
排尿が1日でもできなくなると、体への影響が出始め命の危険性があるからです。
毎日の排尿を確認し、いつもと違うことがあれば動物病院へ行きましょう。